こんにちは。
日本薬物対策協会のニッシーです。
私たちは全国の小・中学校・高校・PTA・教育関係者に向けて薬物乱用防止講演を日々行っています。
突然ですが、自分の娘に薬物をやっている彼氏がいると知ったら、あなたはどうしますか?
取り乱して『別れなさい!』と怒鳴りますか?
心配だけど、どうしていいかわからずに何もしないでいますか?
薬物をやっている彼氏と別れない娘に何が起きているのか。
そして、彼氏は今後どうなる可能性があるのか。
事例を元に、薬物の危険性とともに見ていきましょう。
娘さんに起きていることは?
彼氏が薬物をやっているということを知った時、薬物の本当の有害性を知っていれば『そんなの危ない!よくない!』と思うでしょう。
しかし、子どもたちは薬物についての知識や危険性の認識の低さから、危険を回避できずに事件や事故に巻き込まれてしまうことがあります。
中には、危険なことという認識を持っているにもかかわらず、彼氏と別れることができない子がいます。
自分の娘がそんな状況だったら、親としては気が気じゃありません。
しかし、なぜ危険な状況とわかっていながら、彼女は「別れる」と言えない、いや、言わないのでしょうか?
それにはいくつかの状況があると考えられます。
- 娘さんは彼から薬物を一緒にやろうと誘われて困っている
- 娘さんは彼の薬物使用をやめさせたいという思いから離れられない
- すでに娘さんも薬物に手を出し、抜け出せなくなっている
どの状況も、娘さんが危険な状況であることに変わりはありません。
娘さんは彼から薬物を一緒にやろうと誘われて困っている
薬物を使用している人は、簡単にやめることができません。
彼は薬物は最高だと感じているので、軽い気持ちで
「一緒にやろう」
「みんなやっているから大丈夫」
「一回くらい問題ないよ」
などと言ってくるでしょう。
友達や彼の仲間も薬物をやっていて、みんな楽しそうだし、私も輪の中に入りたい…
でも、薬物って違法だし、見つかったらつかまっちゃうし、なんか怖いな…
もし、そんな状況で、娘さんが断り切れずに薬物に手を出してしまったら?
そのせいで人生を台無しにしてしまったら?
最悪の場合、命を落としてしまったら?
そんな悲しい事件が起こってしまう前に、あなたは手を打つ必要があります。
手遅れになる前に行動を起こしましょう。
娘さんは彼の薬物使用をやめさせたいという思いから離れられない
この場合、娘さんは彼氏から薬物をやろうとは誘われていないかもしれません。
でも、彼が薬物を摂るようになり、人が変わってしまったと悲しい思いをしているかもしれません。
私の友人はまさにこの状況でした。
彼女にとって彼は大好きで大切な人でした。
どんな時でも、自分はいつも彼の理解者でありたいし、彼がつらい時、苦しい時はそばにいたいと話していました。
自分はどんなことがあっても彼の味方でいようと、信じようと思っていたのかもしれません。
薬物によって、優しかった彼は暴力的になり、彼女にあたるようになりました。
彼は薬物によって被害妄想や精神錯乱を起こしていて、自分をコントロールすることができなくなっていたのです。
彼女は彼が薬物をやるようになってしまったのは、自分のせいだとすら思っていていました。
それほど、心の優しい子なのです。
その彼女を助けてあげられたのは、彼女の母親です。
ですから、あなたがもし同じ状況だとしたら、娘さんを助けてあげられるのは、きっとあなたです。
すでに娘さんも薬物に手を出し、抜け出せなくなっている
この場合、娘さんは薬物を断つという選択以外に助かる方法はないでしょう。
そしてそれは、一刻を争う状況です。
一度でも薬物を使用すれば、簡単にまた手を出してしまいます。
それが薬物乱用です。
薬物の克服は決して楽な道のりではありません。
しかし、今後の苦しみを考えれば、今ここで決断し向き合うことは非常に重要なことです。
薬物を使用し続けると、心や身体に大きなダメージを受けます。
脳にダメージを受ければ、記憶や思考、感情に大きな影響を与えるでしょう。
心臓に負担がかかり、心不全を起こす危険性もあります。
薬物使用によって、いつ、どこで、どのように命を落としてしまうかは誰にもわかりませんが、そうなる前に一刻も早く娘さんを取り戻しましょう。
娘さんを助けるためにできること
どのような状況でも、今あなたがするべきことは「娘は必ず戻ってくる」と信じて、娘さんの話を聞くことです。
だまってうなずき、娘さんの話を受け取ってあげることです。
少々、忍耐力がいるかもしれません。
しかし、娘さんにとって【親が自分の意見を受け取ってくれた】という事実は、大きな安堵になります。
それが娘さんと彼を救う一歩となります。
間違っても、娘さんの言うことを否定したり、説き伏せようなどとしないでください。
それから、もう一つ大切なことがあります。
それは、あなた自身、そして、娘さん自身も【薬物の正しい知識を持つこと】です。
というのも、薬物に手を出した人たちはほとんど皆「薬物の本当のことを知っていれば、最初から手を出さなかった」と後悔しているからです。
薬物を常用している人であっても、薬物の真実を知らない人が大半です。
長期間使用した人生の末路を知りながら薬物を使用し続けている人は、ほとんどいません。
ですから、娘さんがすでに薬物使用をしていたとしても、薬物とはどういうものか、親の立場にあるにあなたにぜひ知っていただきたいと思います。
そして、それを知ったうえで、娘さんと話してみてください。
私たちの活動
「日本薬物対策協会」は、2008年より本格的に教育活動を開始し、首都圏を中心とした学校や地域にて薬物乱用防止講演を提供してきました。
これまでに14万人以上の生徒や保護者、教育者などへ薬物の真実に関する情報を伝えてきており、活動エリアは現在、日本全国に広がっています。
活動はすべてボランティアで行っており、活動が拡張していくにつれ、自分たちだけで費用をまかなうことが難しくなってきています。
子どもたちを薬物から守るため、サポーターも募集しております。
http://drugfreeworld.info/dn/
未来の日本を担う子どもたちを守り、「薬物のない日本」をつくります。
講演に関するご相談・お問い合わせは、以下までお気軽にお問い合わせください。
https://drugfreeworld.info/contact
その他、ご意見は下記メールにてお願いします。
info@drugfreeworld.jp
近年の講演実績
各地の学校や団体様からご依頼をいただいて提供した講演実績をご紹介します。
この数をさらに増やしていくことで、薬物のない日本を。
そんな思いで今日も活動を続けています。
【2021年度】
小学校 11校
中学校 20校
高校 3校
大人 2件
【2022年度4月~3月】
小学校 8校 941人
中学校 26校 5707人
高校 9校 3611人
大人 4件 82人
計 47講演 10341人