【シャブ】水に溶ける?身体への影響とは?

薬物トピックス

こんにちは

日本薬物対策協会のまっつんです。

私達は小、中、高校、PTAの方々に日々、薬物乱用防止講演を行っています。

今回はャブ」について書いていきます。

「シャブ」とは覚醒剤の隠語です。
なぜ、「シャブ」かと言うと、一般的には「一度手を出すとやめられなくなり、骨までシャブられる」ことからそう呼ばれるようになったそうです。

覚醒剤は日本でも最も乱用されている違法薬物と言われていますが、身体にどのような影響があるのでしょうか?

また、2017年のことですが、ワシントン・ポスト紙のWEB版では、メキシコで7up(セブンアップ)というソフトドリンク飲料を飲んだ消費者が死亡したと報道されていたことがあります。
なんと、その7upに覚醒剤が入っていたそうです。

その危険な覚醒剤は水に溶けるのでしょうか?

その辺りを含め説明していきたいと思います。

覚醒剤(シャブ)とは?

日本で乱用されている覚醒剤は、ほとんどがメタンフェタミンです。
メタンフェタミンは合成された「人工」の化学物質です

覚醒剤の製造には、多くの場合ごくありふれた風邪薬の錠剤が基礎原料として使用されます。そして、薬物の強度を更に高めるためにバッテリー液、浄水管の洗浄剤、ランタンの燃料などが混ぜ合わされていることもあります

聞いただけでもゾッとしませんか?

こんな物が入っていると知っていたら摂りたいと思うでしょうか?

【覚醒剤】は水に溶ける?

覚醒剤は通常、白い結晶状の粉末です。

覚醒剤は水やアルコールに簡単に溶けます

そのため、水に溶かしたシャブを注射して摂取したり、火で炙って煙を吸引したりします。

お酒の席などで知らない間に飲み物に入れられている可能性もなくはないですね。

覚醒剤は危険かつ強力な化学物質です。

最初は名前の通り、覚醒作用があり、それから身体を組織的に破壊し始めます。
そのため、記憶力の低下や攻撃性、精神異常的な行動、そして心臓障害や脳障害に発展しかねないような深刻な症状を引き起こします

覚醒剤乱用者は次のように言っています。
1回試したらあっという間にはまって、もう抜けられなくなった
彼は家族、友人、ミュージシャンの仕事を失い、最後にはホームレスとなりました
引用「真実を知ってください:薬物」Foundation for a Drug-Free World.

このように【覚醒剤】は最も治療が困難な薬物であり、とりこになった多くの人が命を落としています。

覚醒剤の致命的な影響

覚醒剤を摂取すると、疑似的な充実感や活力が生じるために、自分の身体の限界を越えて過剰摂取してしまいます。そのため、薬物の効き目がなくなると、ひどい脱力感を経験し、身体的、精神的に衰弱することもあります。

そして、乱用し続けると、自然に生じる空腹感が感じられなくなるため、体重が極端に減少する場合があります

  出典:「イリノイ州タズウェル・カウンティー司法長官事務所」

短期的な悪影響として以下が挙げられます。

  • 睡眠パターンが崩れる
  • 多動
  • 吐き気
  • 誇大妄想
  • 神経過敏
  • 不眠
  • 混乱
  • 幻覚
  • 不安
  • 被害妄想
  • 攻撃性が増す

時にはひきつけを起こし、死に至る場合もあります。

そして、長期的な害として、回復不能な損傷がもたらされます。

  • 脳の血管の破壊→脳卒中
  • 不整脈を起こし心臓血管系の破壊→死亡

このように回復した場合でも、記憶に空白ができたり、極端に躁うつになったりするのが通例です。

覚醒剤はどのように人生を変えてしまうのか

私が実際に会った覚醒剤乱用者は
覚醒剤のことしか考えられなくなって、人生を覚醒剤に支配されるようになった。」
と言っていました。

そして、自分の意志ではやめることは不可能だったと言います。
リハビリ施設に通い、大変な思いをして断薬できたと言います。

また別の人は
家族のために、仕事をずっとしていられるように目を覚ますために摂っていた。体は痩せ細り、このままでは自分は終わってしまうと思っていた。」と言います。

これで、幸せな人生と言えるでしょうか。

覚醒剤を使用すると次の7つの段階があります。

  1. ラッシュ:覚醒剤を注射したときに乱用者が最初に感じる反応(快感)です。その間、心拍数が急激に上がり、血圧や脈拍が上昇します。
  2. ハイ:快感の後に続くのが「ハイ」の状態です。その間、自分が攻撃的で鋭敏になったように感じ、論争を仕掛けたり、他人の話に割り込み、その話の結論を勝手に出したりします。そして妄想がちになり、何時間も同じことを繰り返し、取るに足らないことに過度に集中するようになります。
  3. 酩酊状態:ハイに状態を保つために、さらに覚醒剤を摂取する衝動を抑えられないことをいいます。使用を自分ではコントロールできない状態です。最終的にはハイの状態も感じられなくなります。
  4. 禁断症状:最も危険な状態です。快感やハイの状態が得られなくなってしまった時に起こる現象です。猛烈な空虚感と覚醒剤への渇望を軽減することができず、自己の感覚を失ってしまいます。強烈なかゆみが襲い、皮膚の下を虫が這いまわっていると思い込むことがあります。何日も寝ることができず、しばしば完全に精神に異常をきたした状態になり、自分だけの世界に入り込み、幻覚が起こります。自傷、他傷の危険性が高くなります。
  5. 破綻:体が薬物の作用にそれ以上対処できず機能を停止すると、「破綻」と呼ばれる状態になります。そうなると長時間眠り続けます。1日から3日間続きます。
  6. 覚醒剤への脱力感:破綻の後。衰弱や飢え、脱水、また身体的、精神的、感情的に完全に消耗した状態になります。通常この状態は2日から14日間ほど続きます。この状態はさらに覚醒剤を摂取すれば「解決」されるため、覚醒剤の中毒者になることを余儀なくされます。
  7. 離脱反応:最後に覚醒剤を使用して大体30日から90日後、離脱反応を経験します。まず、憂鬱になり、快楽を経験するエネルギーや能力がなくなります。次に覚醒剤への渇望がますます起こり、自殺を試みるようになります。覚醒剤への離脱は極度の苦痛を伴うものであるため、ほとんどの乱用者はまた覚醒剤を使用してしまいます。
    引用「真実を知ってください:薬物」Foundation for a Drug-Free World.

やめたくてもやめられない。その苦しみから自殺してしまう人もいます

軽い気持ちで1度でも手を出してしまったら、その時から人生は覚醒剤に支配されます。

薬物についての真実

覚醒剤を含め、薬物は基本的に毒です。

薬物情報の多くは、売人によって広められています。
今では更生したかつての売人は「薬物を買ってもらうためなら、どんな嘘でも言っていた」と証言しています。

そのような情報に騙されないためにも、私たちは薬物についての真実を伝えるために講演をしています。

事実を認識し、最初から薬物は使用しない選択ができる子供たちを作ります

薬物についての真実を知ってください。

質問などお気軽にお問い合わせください。

私たちの活動


「日本薬物対策協会」は、2008年より本格的に教育活動を開始し、首都圏を中心とした学校や地域にて薬物乱用防止講演を提供してきました。

これまでに14万人以上の生徒や保護者、教育者などへ薬物の真実に関する情報を伝えてきており、活動エリアは現在、日本全国に広がっています。

活動はすべてボランティアで行っており、活動が拡張していくにつれ、自分たちだけで費用をまかなうことが難しくなってきています。

子どもたちを薬物から守るため、サポーターも募集しております。

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日本薬物対策協会は米国に本部を置く非営利団体です。 「薬物のない世界のための財団」の日本支部。 2008年より本格的に教育活動を開始し、首都圏を中心とした学校や地域にて薬物乱用防止講演を提供してきました。 これまで14万...

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【2021年度】

小学校 11校
中学校 20校
高校  3校
大人  2件

【2022年度4月~3月】
小学校 8校      941人
中学校 26校   5707人
高校    9校      3611人
大人    4件      82人
計       47講演 10341人

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